君が眠る時には
待ち合わせ場所で待っていると、12時少し前に遥さんがきた。
「よかった。来てくれたんだね」
「しつこかったんで」
遥さんは私の正直さに苦笑いした。
「じゃあ、行こっか。少し歩くけどいい?」
「てっきり相談所かと思ってた。どこに行くんですか?」
「いいとこ」
場所を聞いてるんだけどな…。
望んでいる答えは返ってこなかった。
それから10分くらい歩いて遥さんは足を止めた。
「この中だよ」
「……え?」
着いたのは、ここらへんで1番大きな病院だった。
私に会いたい人ってお医者さんなの?
まさかの精神科医とか?