君が眠る時には
だって元気だし、倒れたのだって喧嘩した時だけだし、もう治ったのかとも思ってしまうくらい。
うん、大丈夫大丈夫。
きっといい結果が待ってるはず。
──コンコンッ
期待を込めていつもより元気にノックをした。
扉を開けると、いつものようにベッドの上に座っている葵。
「あーおいっ」
「雪…」
あれ、なんか元気ない。
いつもは『また来たのかよ』って憎まれ口を叩くくせに、今日はやけに沈んでいる。
「葵、落ち込んでるの?」
「いや…」
首を振りながら否定してても顔が肯定している。
私に向けられる笑顔はひきつっていて、今にも泣きだしそう。
何かあったのだろう。