君が眠る時には
でもあいつにはその気がないみたい。
誰も寄せつけないオーラが出ていた。
「私にかかわらないで」
「私の心の中に入ってこないで」
雪の目はそう訴えているように見えた。
あいつは俺を、同情の目で見ていない。
それにもいっそう惹かれた。
ただ純粋に雪と仲良くしたいと思った。
雪の抱えている何かを一緒に背負いたいと思った。
だから俺は、あいつが帰ったあとにすぐ連絡をしたんだ。
『会いたい』と。
いや、違うか。
心ではそう思っていても本当のことを送るのは恥ずかしくて、俺は天邪鬼だからさ。
『暇な時は遊びに来てな』
雪の判断に委ねることしか出来なかった。