君が眠る時には

「俺だって、できることなら雪とずっと一緒にいたいよ」


「うん。雪ちゃんもきっとそう思ってくれてるよ」


「どうだろうな…。ひどい事言ったし」


「前に喧嘩した時も、雪ちゃんは戻ってきてくれたじゃん。大丈夫だよ」


大丈夫だよ。


その言葉にはなんの根拠もない。


でも、大丈夫だと思いたかった。


俺は弱いな。


「また俺から説得してみてもいいか?」


遥がそう言ってくれた。


今度は止めなかった。


さっき雪とさよならするって決めたばかりなのに、雪が戻ってきてくれることを願ってる。


どっちなんだよ。


何がしたいんだよ俺は。


優柔不断だな、ほんと。


自分でも自分に嫌気がさすけど、俺はまだまだ子供で、だれも傷つけずに検査結果を受け入れることなんて、出来なかったんだ。


俺は遥に背中をさすられながら、雪を想ってまた泣いた。
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