また君に会いたい
プツンッ……
春のなかで何かが吹っ切れた気がした。
「黙って聞いてたら言いたい放題だね…」
「えっ?…」
「私より愛せる?
私たち何年間一緒だと思ってるの?」
「それは…」
「確かに3年間会えなかった…
でも、それ以上に一緒にいた!
3歳からずっと一緒だった…
なのに、なのに!それを今来たばかりの人に私より愛せるだなんて言われたくない!」
「……」
「それに、裕也くんをくださいって
裕也は物じゃない…
裕也は裕也自身 裕也は裕也だから、」
「ご…ごめんなさい…」
(ちっ…!だったら次は神田詩織の方を…)
「あ、もしかして次は詩織を狙おうって思ってる?」
「ッ!……」
「それは無理だから。
私たち2人より一緒にいる2人の仲なんてもう引き裂けないよー じゃあね」
(もうムカつくー!
でも、もう諦めよ……)