借金取りに捕らわれて〈番外編〉~日常~
「まあ、何だっていいからさ早く探してくれ。」
「ああーくそ!夏樹起きろ!一緒に探せ!」
うるさい…
「ああー、もうこうなったら夏樹の鍵借りろよ。夏樹今日1日休みなんだからさ。」
「そうだな、もう時間ないしな。じゃあ、夏樹鍵借りてくからな。」
「 やべえ!行くぞ貴行(タカユキ)!」
ガシャンと扉が締まり、やっと静寂が訪れた。
ったく…自分の部屋に行ってもう一度寝直すか…
と、体を反転させようと動いた時、お腹の辺りに違和感があった。
ん?
ソファーとお腹の間に手を突っ込み、その違和感を取り出してみる。
突っ伏したまま横目で見たそれは、見覚えのある鍵だった。
「………」
今日の晩飯は貴行の好きなもの作って待ってるか…