未来の行方
「こんにちはー!!!!!!!!!!!!」
教室のざわつきなんかもろともしないぐらいのでかい声
めっちゃ元気じゃんこの人
「大阪から引っ越してきた西尾拓実って言います。先生が言うた通り、半端な時期で色々皆に迷惑かけるかもしらへんけど、どうぞ宜しくお願いします!!!」
転校生、西尾君は笑顔で深々とお辞儀をした。
「えー!!!イケメンの上関西弁とかきゅんすぎ!!」
「キャラパワーありすぎんだろ!イケメンよこせ!!」
休み時間。彼は予想通り人気者。
「はぁ・・・」
そして私は不機嫌。
「まぁまぁすぐ落ち着くって」
真由はそう言ってなだめてくれるけど、ほんといつまで続くんだろう、この西尾ブーム・・・。
「ほんと災難だよな。目立つ転校生の隣の席なんて」
「坂本もだよ。イケメンなライバルが増えちゃったじゃん」
「べっべつに俺はイケメンじゃねーよ」
「中身はね」
「だね」
「おいこら」
イケメン転校生が来たって
私の平和な毎日にはなんら関係ない(席のまわりはうるさいけど)
今日は帰ってなんのドラマみよーかなーなんて考えてた