はちみつドロップス
ぼんやりと涼姫を見つめていた涼希が、目の前の雄楽に視線を戻した。
まだ少し赤みの残った頬を隠すように、お弁当をかき込む親友。
そして思い出す昨日の帰り際。
グラウンドの片隅から熱心にサッカー部の練習風景を見つめていた綺麗なストレートヘアは、もしかしたら今し方見た彼女と同じ顔で雄楽を見ていたのではないか……。
「……高原家の男は長身の女の子にモテるねぇ」
「はぁっ?」
ポツリと呟いた涼希に、よく聞こえなかったらしく雄楽はただ不思議そうに首を傾げているばかりだった。