はちみつドロップス

城戸 修護は椎菜と同い年の幼なじみ兼保護者。


藍楽、椎菜の隣のクラスに在籍する眉目秀麗且つ文武両道なメガネの似合うインテリジェントなイケメンで密かなファンが居るとか居ないとか……。



「修護なんか嫌っ。口うるさいし」



完璧と言わんばかりの彼の欠点。
椎菜しか眼中に入っていないことだった。



「……椎菜」


「あっ、城戸くん」



噂をすれば。
二人の座る椅子の傍らで、表情一つ変えない修護が椎菜をじっと見下ろしていた。



「……おまえは、人の彼氏に手を出したのか?」


「関係ないでしょっ」



修護に情報を流した主である藍楽は、この隙をみてそそくさと教室の出口に向かっている。



「関係なくは無い。わざわざ人のモノを欲しがる必要がどこにあるんだ」



不可解とメガネの端をくいっと上げた修護が、相変わらず口を尖らせた椎菜を見下ろしている。



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