はちみつドロップス
不思議そうに見つめ返した天から目を逸らし、ぐちゃりと荒っぽく癖のある天のハニーブラウンを撫でつけた。



「なにっ!?」


「……別に」



ボサボサになった頭を直しながら皇楽を見上げれば、顔は前を向いたまんま。



唇を尖らせて不貞腐れたら、不意に空っぽの右手が繋がれる。



こっそり見上げた皇楽の顔に小さく笑った天は、皇楽の左手をギュッと握り返した。




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