はちみつドロップス
かくして。
有り難迷惑なサポーターその１、藍楽による作戦が実行されることとなった。



「普段主婦な皇兄にたまにはゆっくりして貰おうってことで……名付けて。今日の夕食は天が作っちゃうゾ大作戦～！！」


「ネーミングセンスは悪すぎだけど内容は皇楽向けだろ？」



キラキラの笑顔を並べて自分を見つめる二人に、



「……はぁ？」



天の顔はいつもの皇楽並に眉間にシワを寄せながら二人を見つめていた。



「その……まるで母の日みたいな企画になんでわたしが含まれてるの？」


「だって天さんが夕食作るから。ねっ？」



“ねっ？”の意味が分からない……。


にっこり笑って同意を求める藍楽を唖然と見つめてみるけど無視される。



「じゃあ作戦の成功を祈るよ」


「ちょっと……黒沢！ わたしも帰る！」



天が夕食を作る前提で話は進み、当たり前のように帰っていく慶斗を天は慌てて引き止める。




< 38 / 228 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop