はちみつドロップス

昼休み。



「やっぱり花井は皇楽の期待を裏切らないね」



ラッピングから味まで全てにおいて、絵那のクッキーは女の子らしさ100%だ。


それを満足げに口に運んでいく皇楽のバカ面を見ながら、慶斗は何やら含みのある笑みを浮かべた。



「……なんだよ、その顔は」


「いやぁ? ただ……なんでホントに皇楽を想ってくれる女の子に皇楽は冷たいのかなって」


「はぁっ?」



的を得ない言葉と慶斗の口ぶりで皇楽の眉間に深いシワが浮き出す。



「皇楽ホントに気付いてないの?」



それを知って尚。
爽やかな笑顔を貼り付けたまま自分を見つめている慶斗を、皇楽はますます怪訝そうに見つめるばかりだった。



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