暴君陛下の愛したメイドⅡ【完】
そう思うのにスフィア様は………。
「何言ってるのよ(笑)心配しなくても大丈夫、私は行くわ」
「スフィア様………っ!!!!」
「私のもとにこのような誘いが来た事時点で確かに怪しいけれど、差出人がリマーシャ様であるのなら恐らく何も起こらないはずよ。それに他のメンバーも変な事を行うような方ではないわ」
そう言ってお茶会のメンバーが書かれた手紙を見せてくれた。
そこには第11妻のオルガ様、第12妻のパンジー様の名があった。
このメンバー全員、スフィア様より後に入ってきた方達だ……。
確かに何かを行って後で痛い目に見るのは下の側妻様であり、仮にもしスフィア様がアルヴァン様へ直訴なさった場合、痛い目を見るのはその方達になる。
上の方はともかく、下の側妻様であるこの方達がそんな浅はかな行動は起こさないだろう。
「………では、行かれると言うことでお返事を返しても宜しいでしょうか?」
「えぇ。問題ないわ」
その言葉を聞いて私は第9妻のリマーシャ様が住まわれているハレムへと向かい、まさかこの手紙に裏の目的があったなんて思いもせずに、ただ良いお茶会であればとそう思いながら私は返事の手紙を渡した。