暴君陛下の愛したメイドⅡ【完】
だけど……今は止めておいた方が良いみたい。
いや、今日は。
「明日……アルヴァン様にお話します。このような事態でしたら知らないはずがございませんので」
他の者に言ったところでまともに話を聞いてはくれないだろう。
私は……一介の側女だから。
せめてアルヴァン様であれば少しでも話を聞いてくださるはずだわ。
「このことはどうか内緒。他の者に悟られてしまえばどうなるか分かりません」
「かしこまりました」
直ぐに処刑はされないはずだから、せめて明日までの辛抱………。