暴君陛下の愛したメイドⅡ【完】
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「………何?スフィアがアルヴァン様との面会を??」
「えぇ、作用でございます。申請書は出されておられませんが、動きが怪しいと連絡を受けましてご報告いたしました」
次の日。目が覚めた私(わたくし)の元へ伝えられた情報はあの子動きだった。
「しかし……体調の方は大丈夫でございますか?フィグリネ様に万が一何かあったらと心配致しました!!」
「私(わたくし)もいきなりの出来事に驚いておりますわ…」
って言いましてもあれは私(わたくし)が仕込んだものだけれど。
あらかじめ解毒剤を飲んでいても、毒を飲むってすごく苦しいのね。
本当に死ぬかと思ったわ。
しかし………どこも不調はないって不思議ね。
毒を飲んだのであれば次の日何かしら体調が良くないと思ったのだけれど、解毒剤が上手く効いたのかしら?
「スフィア様がこのような事を企んだのではと周りも噂しております。きっと王子様を誑かすおつもりでは!?」
「そんな事言ってはダメよ。スフィアもきっと何かに追い詰められていたのかもしれないし……」
「なんてフィグリネ様は心が優しいのでございますか…!殺そうと企んだかもしれない相手にそのような事を仰るなんて」
当たり前よ。
私はアルヴァン様の正妃となる女。
だからこそあの子が邪魔なの。
害のある虫は早急に消すべきだから。