暴君陛下の愛したメイドⅡ【完】
「………それは、本当の事でございますか?」
ふふっ。驚いてる驚いてる……。
「えぇ、本当よ。貴女の母国については調査済みなの。距離も方向も把握しているわ。無事にここから出れるよう手配もアリバイも作ってあげる♪」
無事に済めばそれこそ良し。異変に気づかれたら気を逸らさせて逃げさせれば良いことだし。
まぁ、大丈夫でしょ。
「もし王子様とアンディード帝国の王が牢屋に近づこうとしたら上手く対処して、牢屋に近づけさせないようにしてね」
「アンディード帝国の王が………?」
「変な気は決して起こさない事ね。もし余計な事をしたら………………ただではおかないから。では、期待しています」
それだけ言うとひと目に触れぬよう注意してその場を後にする。
上手くやってくれると信じ。