暴君陛下の愛したメイドⅡ【完】
それよりも………………!!!
「スフィア様はどうされたのですか……!!?」
無事なのだろうか……どこも怪我をしていないだろうか。
きっと陛下が助けに行ったのであれば大丈夫だとは思うけれど…………、
「慣れない場所に連れてこられたからか、だいぶ身体が弱っていたので、取りあえず医者に渡した。取りあえず無事だ」
「そう………ですか」
その言葉にホッと胸をなでおろす。
身体が弱っているという点では気になるが、無事であれば大丈夫。
私の力で後はどうにかなる。
……………それより、何かを忘れているような。
私は後ろの方に目を向けると、そこには目を見開かせ怯えた様子のフィグリネ様がこちらを見ながら地面に座り込んでいた。