暴君陛下の愛したメイドⅡ【完】
それよりも…………、
「アルヴァン様、お話はそれだけでございますか?」
「それだけ……とは?」
「いえ……その他にも何か言いたそうな顔をされておられてましたので、他にお話があるのかと思ったのですが…」
もしかして、私の勘違いだったのかな?
思わず首を傾げる。
そわそわしていたからもしかして他にも言いたい事があるのかと思ったのだけど……。
「私の勘違いでしたら申し訳ございません…!」
もしかしたら気分を害されてしまわれたのかもしれない。
そう思い急いで謝ると………
「……………いや、その通りや」
「……………………はい?」
「実は今から話すことが本題や」
真剣な表情をしたまま私を見つめた。
「本題………でございますか?」
この雰囲気的に先程のよりも………重い内容かも。
私は姿勢をピンと伸ばし聞く体制に入ると、それをみたアルヴァン様は静かに話し始めた。