暴君陛下の愛したメイドⅡ【完】
「………その、悪かった。勝手な事言って」
「何言ってんだよ~!過ぎた事だ。仲良くしようぜ!!」
「……おう」
だから宮殿の中で信じられる存在になれるかもしれないと言ったのか。
例え騎士であっても悪い事に手を染めている奴が中にはいると知っていたから。
でも……なんで俺なんだ??
まぁ、良いか…。
「俺はグラント・セレファーナ」
「グラントか。俺はライディアン・ビルク」
「……面倒くさいからライでいいか?長いし」
「別にいいけどお前面白い奴だな(笑)」
ライはそういうと俺の肩に腕を回した。
「ってことで今からナンパしに~…」
「いかねーよ」
「え~、じゃあどこ行くの?」
「俺は疲れた。帰る…」
「じゃあ、俺も帰ろっと!」
「………」
こうして俺は、なぜかここに来てから正反対の友達が出来る事となった。