暴君陛下の愛したメイドⅡ【完】
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正妃任命の義当日……。
私はメイド達の手により綺麗に着飾られていた。
耳にはあの日陛下から贈られたイヤリングをつけ、儀式の最終チェックに臨む。
来賓席には既に他国からの使者や王族らが着席しており、懐かしい顔が控室をノックした。
___コンコンコンッ。
「あら、誰かしら?」
儀式が間近だというのに控室に足を運ばれると言うことは、急用かもしくは………………。
私は近くにいたメイドに用件を伺うよう指示を出し、その指示を受けたメイドは直ぐ私の元へ戻ってきた。
「誰だったの?」
「ガルゴ王国の方です。儀式が始まる前にお妃様に挨拶を申し上げたいとの事でございます」
「…………………通しなさい」
ガルゴ王国の王様が来られたのかしら?それとも、その侍従さん?どちらにせよ、友好国なのだからここはしっかりと挨拶はしておかないとダメよね。
私がそのように伝えるとメイドはドアをゆっくりと開いた。
誰が来たのだろう?
私はそのゆっくりと開かれるドアをジッと見つめていると、そこにいたのは_____………