暴君陛下の愛したメイドⅡ【完】
「お久しぶりです、アニーナ様!」
「……ユ、ユリノーゼ!!?」
ガルゴ王国の衣装を身に纏ったユリノーゼの姿だった。
そして、隣には……………
「以前は無礼な振る舞いをしてしまい大変申し訳なかった。この度は誠におめでとうございます」
「アルヴァン様まで……っ!!」
その意外な顔ぶれに私はその場で驚くしかなかった。
ガルゴ王国の使者………と呼ぶには変だし、王族であるけれどその大体は王様が来る事の方が多いのだが、なぜこの二人が送られてきたのだろう。
それにしても嬉しい限りだ。
「父上がユリノーゼと共に来賓する事を許してくれたんや」
「王様が…………」
恐らく招待を受けていたのはガルゴ王のはずだけれど、あえてユリノーゼをこちらへ送って下さったのだわ。
だいぶ距離があるから、ユリノーゼに会うのはもう少し先の事だと思っていたけど……………ガルゴ王に感謝ね。