暴君陛下の愛したメイドⅡ【完】
引き継がれる思い
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正妃任命の義が終わって数日が経った頃。
実家に宛てた手紙の返信が返ってきた。
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アニーナへ。
お久しぶりです。
里でアニーナが皇后になった事を記事で知ったときはかなり驚きましたが、後にグラントからも手紙が届き、アニーナが日々幸せに過ごしているとの事で安心しました。
私達もグラントと同様、アニーナが幸せならそれで良いと思います。忙しいとは思いますが、たまには顔を見せてくださいね。
その時は、陛下も一緒に。
母より。
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その文書は至って普通で、何も話していなかったから反応が少し怖かったけれど、その手紙を見てとりあえず安心する。
以外にもグラントが手紙で伝えてくれていたみたいだで、それもあるのだと思う。
陛下も一緒にと最後に書いてあるけれど…………私が誘ったとして、陛下は来てくれるのだろうか?
その前にあの里に陛下がいるなんて考えただけで、おかしくて笑ってしまいそう。
「さて、返事を書かないとね」
私はペンを手に取ると紙に早速返事を書き、近くに控えるサニーに渡す。
今日渡したら早くて明日には届くだろう。