暴君陛下の愛したメイドⅡ【完】
………本当はこんな事妃のする事ではないのだけれど、人身売買と聞くといてもたってもいられなかった。
私が何度も怖い思いをしたように、この街で再び人身売買をお越し被害者が出るのを私は防ぎたい。
「おまたせ致しましたー!いちごパフェとサンドイッチでございまーす!こちらはコーヒーとダージリンティーです!」
それから直ぐに店員さんが頼んだ料理を運び、机の上に美味しそうな料理が並んだ。
「美味しそう!!いちごがデカいわね!」
「はい。他国で品種改良された最上級のいちごを使用させて頂いております!普通のいちごよりも大きさは倍でございます」
国境付近の街であるからそう言った貿易的なものも盛んらしく、珍しいものが沢山置いてある。
元にこのいちごも他国のいちごらしい。
「さぁ、頂きましょう!」
そう言ってワクワクしながらスプーンを手に持つ。
上にアイスものっていて更に美味しそうだ。
アイスをスプーンですくうと一口……………口に運ぶ。
甘さが全体に行き渡り一瞬にして幸せな気持ちになった。
「とても美味しいわ!」
更にもう一口と運んでいく。
「いちごも甘いしデカイし………最高だわ」
至福の一時を堪能していると、少し離れた席に座っていた女の人が不安げな顔をしてお手洗い場に向かっているのがみえた。
その席は2人用で向かいにご飯も置いてあるため、もう1人お連れの方がいるようだが、姿が見えない。
そして更にその女の人が席から離れることによって、その席は空となった。
「……………………」
ジーっとその女の人を目で追う。