暴君陛下の愛したメイドⅡ【完】


「よりにもよって変装したお妃様をそれもまた変装したガルゴ王国の王族が奴隷と間違え、買い連れ去るなど…………あぁ、頭が痛くなる」

対するファンも違う事で頭を悩ませる。

ガルゴ王国とどのように話を進めたらよいか。疑われずに外交を進めるにはどうしたらよいか……など。

お妃様のこの件も含めるとかなり複雑になる。


「………しかし、お妃様なら大丈夫だろう?あぁ見えてあの方は割と精神がお強い。まぁ、強いて不安要素を上げるなら……この好奇心旺盛と優しすぎるところか?変な事に巻き込まれていないと良いのだけどな」

自分を犠牲にし相手を助ける事がアニーナの長所であって短所でもある。その正義感が見を苦しませていないといいのだが…………と二人は頭を悩ませた。

そして、陛下がその場で書き上げた手紙はその日のうちに宮殿を出発し、4日後にはガルゴ王国へと到着した。



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