たとえ、この恋が罪だとしても。






本当にビックリした…


まさか、光太郎があんなことするなんてー…



家の廊下に座り込み、さっきの出来事を思い出して震える手を見つめる。



"そんな格好で行くからだ、バカ"




お兄ちゃんに抱き締められたぬくもりを思い出し、自分を落ち着かせようとする。



ぶっきらぼうに言ったような言葉だったが、私には温かく感じた。



「…お兄ちゃん…」



"ちょっと待ってろ"と言い、家から出て行ってしまったお兄ちゃん。



きっと、光太郎の家に行ったんだと思うけどー…






「早く帰って来てよ…お兄ちゃん」



震える身体を自分で抱き締め、お兄ちゃんの帰りを待つ。





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