たとえ、この恋が罪だとしても。




「終わった…」


2時間みっちりと、3教科のテスト範囲を終えた。


頭の中ぐちゃぐちゃ…
テストのことや、お兄ちゃんのことで。

疲れたとしか言いようがない。



「じゃあ、帰るぞ」


お兄ちゃんは立ち上がると、片づけを始めた。


「え…ちょっと、休憩させてよ」


机に突っ伏しそう言った。


「2時間って約束だろ?時間守らないと、これからこの部屋借りれなくなるんだぞ」

「え!?」

あの生徒会長さん、そんなに時間に厳しいの!?


驚いて、机に突っ伏していた身体を起こす。



「明日も明後日も勉強したいなら、早く片付けろ」


「う…うん!」


慌てて、出していた教科書類を鞄にしまう。


「先に外で待ってる」


「え…ちょ…」


¨待ってよ¨と言おうと思ったのに、お兄ちゃんはさっさと部屋から出て行ってしまった。


あー、もう!
早いよ!!



もう無理やり鞄に荷物を押し込むと、お兄ちゃんの後を追った。





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