たとえ、この恋が罪だとしても。
地面に強打したためジンジンと膝が痛いし、手のひらも擦り剝けている。
そして何より、恥ずかしくて起き上がることができない。
きっと、お兄ちゃん呆れてるよね!?
てか、周りにいた人達にも見られてるよね!?
あぁ…このままの状態で帰れないかな?
そんなことを考え、まだ動けずにいるとー…
「!」
腕を上に引っ張られ、無理やり起き上がらされた。
簡単に身体が浮いたため、驚いて見上げた。
「はぁ…頭打たなくて良かったな」
溜め息をつきながらお兄ちゃんは言ったが、表情は心配そうな顔をしている。
「…お兄ちゃんのせいだから」
転んだことが恥ずかしくて、目を逸らしそう言った。
「そうだな」
…え?
珍しくお兄ちゃんが非を認めたと思ったら、今度はお兄ちゃんが地面にしゃがんだ。
「え?」
何…?
目の前にお兄ちゃんがしゃがみ、おんぶしてやるよ的な体制で待っている。
え…
え…
状況が飲み込めず、オロオロとしてしまう。