たとえ、この恋が罪だとしても。
知らなかった…
お兄ちゃんに彼女がいるなんてー…
だから、家に帰ってくるのが遅かったりしたんだ。
お兄ちゃん、何も言わないからー…
「小学校卒業と一緒に、ブラコンも卒業したんじゃなかったのかよ?」
ドキン!
光太郎の言葉で、一人で考え込んでいたのが現実に戻された。
「最近¨お兄ちゃん好き¨って言わなくなったと思ってたのに、まだまだブラコンは続いてるんですか?真優ちゃんは」
からかうような光太郎の言い方。
「…っうるさい!」
バシッと光太郎の腕を殴り、体育館に向かってズカズカと歩き出す。
ドキン、ドキン。
「おい!真優、待てよ!!」
光太郎が後ろから追いかけてくる。