たとえ、この恋が罪だとしても。




そんなことを思っていると、時刻はもう19時を廻っていた。

やば…

スマホで時間を確認すると、急いで立ち上がり図書室へと向かう。


19時に図書室って田島さん言ってたのに、生徒会長を待たせるとかありえない!!

人が行き交う校庭を走り、校舎内へと入った。

花火が打ち上がるためなのか、校舎内の電気はほとんど点いていない。

薄暗い階段を駆け上がり、3階ある図書室に向かっているとー…



ドーン…

「!」

花火が打ち上がった音が響いた。

廊下の窓からは、夜空に打ち上がった花火が見える。

「綺麗…」

薄暗かった廊下が、花火によって照らされる。



「って、見てる場合じゃない!」



見惚れてしまっていた意識を現実に戻すと、立ち止まってしまった足を動かし図書室に向かって走る。






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