たとえ、この恋が罪だとしても。
小学校5年生の時だった。
「ねぇ、好きな人っている?」
教室の片隅で、いつもの仲良しグループでワイワイと話している時に出た話題。
「えー…いるけど~…言わない!」
「何で、何で!?教えてよ~」
最近、女の子同士が集まるとこの話題ばっか。
「同じクラスの~…」
「同じクラスの?」
目をキラキラとさせ、好きな人の名前を聞く。
「光太郎くん!」
「きゃー!ほんと!?えー」
「光太郎くんか~…」
名前を言った子は頬を赤く染め、名前を聞いた子達はこっそりと相手の男の子を探す。
「でも、光太郎くんって…真優ちゃんのこと…」
女の子の一人がぼそっと言った。
「…え?」
話していた女の子たちの視線が、真優に集まり驚く。
光太郎が何…?
「ねぇ、真優ちゃんは誰が好きなの?」
「え?」
この話題を出した女の子が聞いてきた。
「好きな男の子いないの?」
好きな人ー…