たとえ、この恋が罪だとしても。




あんなに頑なだったお母さんを説得したのは、お兄ちゃんだ。
まさか、お母さんに¨真優が好きなんだ¨って言うとは思ってなかったけどー…

私が、山崎先生と真実さんの子供だったらいい。
けど、本当の兄妹だったらー…?


「…お待たせ」

ビク!

リビングのソファに山崎先生とお兄ちゃんと並んで座って待っていると、お母さんがアルバムを片手にやってきた。



「本当はここに達也さんもいればいいんだけど、まだ仕事で帰って来れないみたいだから」


そう言いながら、お母さんは向かい側のソファに座った。


そして、持ってきたアルバムを真ん中に置いてあるテーブルの上に置いた。



「これが、真実よ」

テーブルの上に置かれたアルバムを差し出し、お母さんはそう言った。

置かれたアルバムの表紙を見ると、今まで見たことがないもの。


「…ありがとう」


山崎先生はそう言うと、アルバムを手に取った。






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