たとえ、この恋が罪だとしても。
「涼真!真優!こっちよ!!」
「!」
俯いて歩いていた顔を上げると、レストランの前で手を振っているのはお母さん。
「遅かったな。場所がわからないと思って、心配してたぞ」
その横には、お父さんもいる。
「真優がのんびりしてたから」
お母さん達の元に行くと、しれっとそう言ったお兄ちゃん。
「のんびりしてたわけじゃないもん!」
「やめなさいよ、店先で。ほら、中に入りましょ?入ってから、のんびり話せばいいから」
それに対して言い返したが、お母さんに止められてしまった。
「母さんの言う通り。久しぶりに家族4人が揃ったんだ、美味しいご飯でも食べながらゆっくり話でもしよう」
お父さんに背中を押され、店内へ入る。
お兄ちゃんとお母さんも、その後に続いて店に入った。