たとえ、この恋が罪だとしても。



「やだ、あの高校生カップル、キスしてる」

「でも、男の子の方カッコ良くない?」


すれ違う女の人達が、コソコソと言っていた言葉。



行き交う人達でガヤガヤしている中、その言葉だけは耳によく響いた。



「真優、行こう」

我に返った光太郎が、腕を引っ張る。


「…」


返事もできずに、光太郎に引っ張られるまま改札を通った。





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