大好き
ピーンポーン

玄関のチャイムが鳴り、遅れている課題から顔を上げた。

「はーい」

ガチャっ

「やっほ。飛鳥元気?」

扉の向こうには笑顔の由季が居た。

「うん。上がって?散らかってるけど…」

おじゃましまーすっと由季が部屋に入ってくる。

あたしは机に散りばめた課題を端に片付ける。

「ねぇ、飛鳥?」

キッチンでお茶の準備をするあたしに話しかけた。

「そろそろ、センセーの授業来ない?」

「うん…」

分かってる。このままじゃ駄目なことも、あたしがやりたい事の担当がセンセな事も…

卒業後も通うなら、逃げてては駄目。
取りたい授業はセンセの授業だから…
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