大好き
「なんかね…痛々しいよ。」

由季がお茶を手に取り、切なそうに言う。

「飛鳥もそうだけど、センセがね…飛鳥が来なくなってから、元気が無いって言うか、悲しそうに笑うの…今日も休みかって…」

「…」

言葉が見つからなかった。

「大切だったんだね…恋とかそう言うのじゃないけど、ただ単に飛鳥が可愛かったんだろうね…」

涙がこみ上げてくる。センセ…

センセの暖かさ、大きさを感じた。

あたしはまだ子供で、困らせることしか出来なくて…

「由季…ありがとう。あたし、センセに会うよ。」

そう言うと、由季はまた切なそうに笑った。

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