大好き
タイトル
『ダイスキ』

そこに描いた物は大好きなセンセの笑顔…

ニカッて笑ってあたしの頭をぐちゃぐちゃに撫でるセンセの顔…

バックに描いたのは薄い青の空とそこに射す太陽の光

太陽に包まれるような暖かな笑顔

大好きだった。

あたしの宝物だった。

「うん…良い絵だ…」

少し恥ずかしそうにセンセは笑った

「卒業おめでとう」

その言葉に嬉しくなり笑顔がこぼれた。でもそれと同時に頬を暖かい涙がつたう。

「あれ?…おかしいな…?」

あたしは涙をこらえながら頬を拭う

そんなあたしをセンセはそっと抱きしめてくれた。

「ありがと。飛鳥」

優しい声が繰り返す暖かい言葉

堪えきれず涙はどんどん溢れてくる

「あたしも…あたしもありがと。…センセ…」

涙でぐちゃぐちゃなかおで笑顔を作った

センセは笑ってあたしの頭をぐちゃぐちゃっと撫でた。
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