ブレインゲーム
「何だ急に?」



9番は烏丸の行動が理解できないでいた



「何だじゃねえよ。この裏切り者がよ」



キレる烏丸の言葉を聞いて全てを察した



「何のことだ?」



一応探ってみた



「しらばっくれんじゃねえよ。古葉のスパイが」



やはりそのことかと心の中で思った



「待て、俺は古葉周平のスパイではない」



身を乗り出して話したが聞く耳を持たない



「うっせえ、もう証拠はあんだよ」



「証拠だ…と……!」



9番は烏丸の証拠、そして全てに感づいた



それと同時に9番は力を落とした



「参った。ははっ…やられた」



9番は笑いながらお茶を一気に飲んだ



流石に烏丸はちんぷんかんぷん



「何がおかしいんだよ?」



ぐったりしつつも真剣な眼差しで烏丸を見つめて



「いや、別に。一つ聞くがもう一人スパイがいるのか?」



いきなりのズバリに烏丸は内心焦ったが



「あっ?いねえよ」



ちょっと早口で返した



「スパイ無しで俺が裏切ってる証拠を見つけたのか?」



烏丸は何も言い返せなかった
< 183 / 338 >

この作品をシェア

pagetop