黒豹プリンスと傷だらけのプリンセス
「プッ……」


コヨテの水晶玉に映る映像を見た奈美は、突如吹き出した。


「ククク……キャッハッハハ!」


奈美は急に大口を開けて笑い始めた。


「すごいわ、コヨテ。流石よ。だって、あいつ……麗は幼い子供を殺せるわけがないもの。でも、どうしてこんなに楽しいこと、今まで黙っていたの?」

「それはサプライズです、プリンセス。だって、明日はあなたのお誕生日だ」

「まぁ……素敵。そして、私のバースデープレゼントにパンターを?」

「ええ」


コヨテはうなずいた。


「それに、白豹のプリンセス……うららのとどめは、ナミプリンセスにさしていただけるように。うららプリンセスのことは生け捕りにするよう、最後の四天王には指令を出しております。明日はどうぞ、お楽しみ下さいませ」

「まぁ、何て……素晴らしいわ、あなた。私の喜ぶことを全て知ってるのね」


奈美は感激に打ちひしがれるように、トロンとした目をコヨテに向けた。

コヨテはそんな奈美の手にそっと自分の手を重ねる。


「勿論です。このコヨテ、ナミプリンセスの全てを知っておりますから」


そして奈美と唇を重ねて……


「んっ……」


二人は邪な愛を交わしたのだった。



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