黒豹プリンスと傷だらけのプリンセス
最終章 幸せな日々
*
窓の外からはチュンチュンと、雀の囀る声が聞こえてくる。
今日もいつも通りの朝が始まった。そしてそれは、私の怒鳴り声で幕をあける……
「こぉら、晴翔(はるひ)。私の服を返しなさい」
「わぁ、裸星人が追いかけてくる」
「だぁれが、裸星人じゃー!」
私は悪ガキ……もとい、愛息子の晴翔と追いかけっこをする。
何ちゅうデジャヴなの……
あぁもう、イライラする!
こいつ……異世界で一緒に過ごしたジョン、そのものだ。
顔も声も、この悪ガキっぷりも。
その時。
晴翔は大きな腕でひょいと持ち上げられた。
「レオパード……」
私の口から、不意に漏れる。
「はは、やだなぁ、麗。また寝ぼけてる」
そんな私に夫の雹は吹き出した。
「あ、ごめん。つい……」
私はきまりが悪く、頭をポリポリ掻いた。
そして……
「あははは! レオパードって、何? 裸星人、寝ぼけてる〜!」
「あんたはお黙り!」
またも、私の怒鳴り声が家中に響いた。
そう。
結婚して、二人の子宝に恵まれて……幸せな生活を送っていても、つい、私の口からは時折、漏れてしまう。
ジョン、エマ……そして、レオパード。
あの時、あの世界で出会った、かけがえのなく愛しいみんな。
何故なら……今の私のこの、幸せな生活はあの時、パンターで過ごした生活そのものだから。
そう……もう二度とは巡ってこないと思っていた。
幸せで、幸せで……夢のような生活。
窓の外からはチュンチュンと、雀の囀る声が聞こえてくる。
今日もいつも通りの朝が始まった。そしてそれは、私の怒鳴り声で幕をあける……
「こぉら、晴翔(はるひ)。私の服を返しなさい」
「わぁ、裸星人が追いかけてくる」
「だぁれが、裸星人じゃー!」
私は悪ガキ……もとい、愛息子の晴翔と追いかけっこをする。
何ちゅうデジャヴなの……
あぁもう、イライラする!
こいつ……異世界で一緒に過ごしたジョン、そのものだ。
顔も声も、この悪ガキっぷりも。
その時。
晴翔は大きな腕でひょいと持ち上げられた。
「レオパード……」
私の口から、不意に漏れる。
「はは、やだなぁ、麗。また寝ぼけてる」
そんな私に夫の雹は吹き出した。
「あ、ごめん。つい……」
私はきまりが悪く、頭をポリポリ掻いた。
そして……
「あははは! レオパードって、何? 裸星人、寝ぼけてる〜!」
「あんたはお黙り!」
またも、私の怒鳴り声が家中に響いた。
そう。
結婚して、二人の子宝に恵まれて……幸せな生活を送っていても、つい、私の口からは時折、漏れてしまう。
ジョン、エマ……そして、レオパード。
あの時、あの世界で出会った、かけがえのなく愛しいみんな。
何故なら……今の私のこの、幸せな生活はあの時、パンターで過ごした生活そのものだから。
そう……もう二度とは巡ってこないと思っていた。
幸せで、幸せで……夢のような生活。