イン a ドリーム ■
望まぬ再会
遅れていった部活では、やはり地獄の野外素振りは免れなかった。


卓球部の伝統で、『遅れた者はいかなる理由があろうと屋上で素振をすべし。』


それがルール。


だが、ことがことだけに多目に見てくれて、通常は1000回のところ200回で勘弁してくれた。


それに、今の時代熱中症とかうるさいしね。
こんな炎天下に長時間いたら倒れちゃうから。




「たー子、屋上行こうー…あれ?たー子は?」


タオルを更衣室から持ってくるのを忘れ、取って戻ってくると、待っていてくれたはずのたー子が体育館からいなくなっていた。


「助(タスク)先輩なら、さっき職員室に呼ばれて行きましたよ。」


教えてくれたのは近くで素振りをしていた後輩だった。


「そっか、ありがとう。」


いつ戻ってくるか分からないし…
先行ってるか。


「野外素振り行ってきます!」


体育館の扉の前で大声を出すと、私は一人屋上に向かった。



ここからだと屋上へは渡り廊下を通り、校舎から行くのが近い。

非常階段から行く方々もあるが、それだとかなり遠回りになってしまう。


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