イン a ドリーム ■
なんか、面白いな。


「しょうがないですね。どうぞこちらです。」


優雅に手を流し一歩踏み出すと自ずとニヤリと口が動いた。


「" 警察官 "の、お兄さん。ご案内して差し上げます。」


"警察官"を業と強調して言えば、眉間に深い皺が刻まれる。
纏った空気からしても、まるで般若のようだ。



「そのケンカ買ってやろうか?」



やばっ…これ以上は止めておこう…



「是非案内させて頂きます !」



いすまいを正し、直角に頭を下げた。

このままじゃ食われかねない…

まあ、痴漢から助けて頂いた恩もあるからね。これくらいはさせてもらいますよ。







職員室までの案内は思っていたよりあっさり終わった。


始めは、来賓用のスリッパがある職員用昇降口を通って行くつもりだったが、上履き持参だと言うから先程壁ドンで閉められた入口から入って連れて行った。

ここからなら職員室は直ぐだ。





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