イン a ドリーム ■
「助かった、ありがとな。」



職員室の入り口の前、髭面イケメンの微笑む顔を始めて見た。



「/////」



いけすかない奴だけど、ちょっとキュンとしたわ…


流石、イケメン。




「どう致しまして。じゃあ私はこれで。」



やることやったし、さっさと立ち去ってしまおうと踵を返せば、「ちょっと待て」と襟首を掴まれ首が絞まる。



「ぐへっ!……ちょっと何するんですか!?」



解放された首を擦りながら、恨めし気にジトリと視線を向ける。



「お前、明日も部活か?」


「明日は休みですけど。」



なんでそんなこと聞くんだろ?



「なら、明日話聞きに来い。」


「へぇ?」


思いがけない発言に間抜けな声が出る。


「警察官の仕事のですか?」


「興味なくても、将来のために今のうちから色んな話聞いておけ。」



確かに興味はない。

しかもこの人怖いし。








でも…








「………考えておきます。」





素っ気なく答え立ち去る私の背中に、髭面イケメンが声を掛けた。






「約束だぞ。待ってるからな。」






「だからー、行くって言ってないし。」






まあ…

そこまで言うなら行ってやってもいいかな…





私は自ずと上がる口角を見せることなく、屋上へと向かった。




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