イン a ドリーム ■
どんなに急いでも職員室に間に合わないし、間に合ったとしても対処する余裕は誰にもない。
職員室はこの爆弾の丁度下辺りだし、行けば崩れた瓦礫に飲み込まれてしまうだろう。
なら、爆弾を誰かに知らせるより、逃げた方がいい。
もしかしたら、さっきの爆発で校内にいる人達は避難を始めてるかもしれない…
そうだ、逃げよう。







でも、それでいいのだろうか…









ふと、たー子と髭面イケメンの顔が脳裏を過った。



二人はもう避難しただろうか…







私は非常階段に向けていた足を、爆弾に戻した。



この爆弾、幸いなことに私でも持てる大きさだ。
人気のない所に投げてしまえばいいんじゃないだろうか。
この前の体力テストでは、砲丸投げはまあまあの記録だった。
そうだ、投げてしまえばいい。











この爆弾に、傾けると爆発する仕掛けがないならば。










刑事ドラマで仕入れた、余計な情報が私を不安にさせた。



そんな仕掛けがあったら、一発でアウトだ。



そんなことを考えている間にも、時間は刻々と迫っている。


あと1分…


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