イン a ドリーム ■
もう逃げてる時間はない。


投げるしかない。


緊張で鼓動が早くなる。


呼吸が荒くなっていく。


あんなに暑かったのに、不思議と今では暑さを感じない。



私は覚悟を決めた。



爆弾を箱から持ち上げる前に、手の汗をハーパンに擦り付けて拭く。



「?」



なにか、掌に固いものがあたった。



スイッチだ。



魔法使いのおじさんからもらった、何かのスイッチ。



言われた通り、肌身離さずもってきていたのだ。











スイッチ…









いや、まさか…











私は、ポケットからスイッチを取り出した。

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