イン a ドリーム ■
「起こるよー。てか、効果抜群。」
返したゴム板をバッグに戻しながらたー子がその中の何かに気付いた。
「あーゴメン、ちょっと返信するー」
掴んだスマホを私に振って見せる。
「どうぞ、ごゆるりとー」
流れる並木に何を見るでもなく窓の外に目を向ければ、バスが次の停留場に止まりまたワイシャツ姿の若い男性が乗ってきた。
この男性はバスの中が混んでるのにも関わらず、人の間を縫うように進み丁度私の後ろで止まった。
わざわざこんな汗だくな奴のところまで来なくてもいいのにー
臭くないですか?近付きすぎると私の汗で濡れますよ?
なんて気遣いは不用だっだ。
こいつ…
始めは偶然にも私のお尻の形にフィットする何かを持ち合わせていて、それが偶然にも私のお尻にフィットしたのかと思った。が、それは上から下に、下から上に動き私のお尻に不快な感覚を与えてくるではないか。
痴漢か!
だが、触っている手をつかんで周りの乗客に深刻する勇気は、残念ながら持ち合わせていない…
隣のたー子に助けを求める視線を送るが、スマホに夢中で気付く気配が毛頭ない。
返したゴム板をバッグに戻しながらたー子がその中の何かに気付いた。
「あーゴメン、ちょっと返信するー」
掴んだスマホを私に振って見せる。
「どうぞ、ごゆるりとー」
流れる並木に何を見るでもなく窓の外に目を向ければ、バスが次の停留場に止まりまたワイシャツ姿の若い男性が乗ってきた。
この男性はバスの中が混んでるのにも関わらず、人の間を縫うように進み丁度私の後ろで止まった。
わざわざこんな汗だくな奴のところまで来なくてもいいのにー
臭くないですか?近付きすぎると私の汗で濡れますよ?
なんて気遣いは不用だっだ。
こいつ…
始めは偶然にも私のお尻の形にフィットする何かを持ち合わせていて、それが偶然にも私のお尻にフィットしたのかと思った。が、それは上から下に、下から上に動き私のお尻に不快な感覚を与えてくるではないか。
痴漢か!
だが、触っている手をつかんで周りの乗客に深刻する勇気は、残念ながら持ち合わせていない…
隣のたー子に助けを求める視線を送るが、スマホに夢中で気付く気配が毛頭ない。