イン a ドリーム ■
絶望的だ…
触られていることは勿論気持ち悪いが、何より触っている男自身が気色悪い。
きっと、男の脳内では私に向けての卑猥な妄想や言葉が飛び交っていることだろう。
悔しいやら怖いやらで涙が滲んできた。
それでも叫ぶ勇気が出ない…
誰か…
「おい!お前!次のバス停で降りろ!」
その声と同時に私をさわる不快な感触が消えた。
振り返れば、胸をときめかされる程のイケメンが痴漢男の手を掴み上げていた。
年の頃は30代前半くらいだろうか。
長身に黒いスーツをビシッと着こなし、無精髭を生やしていはいるがそれが一段と男らしさに拍車をかけていて、テレビから出てきた様な端正な顔に見惚れてしまう。
「お前も次で降りろ。」
見惚れていたせいで、それが自分に発せられた言葉だと気付くのにワンテンポ遅れてしまった。
「あっ…はい!」
や、やばい!こんなイケメンに助けられちゃうなんて!
痴漢にあったのはマジ最悪だけど、こんなイケメンと知り合えたんなら痴漢にあったことも悪くないよね!
なんて、バカなことを考えた私は本当にバカだとこの後思うことになる。
「ほらさっさと降りろ。」
次のバス停に停まり、腕を掴まれながらイケメンの前をもたもた歩いていた痴漢男が降りるよう急かされる。
すると、焦って足が絡まったのか、痴漢男は暑いアスファルトに降り立った瞬間豪快に転んだ。
触られていることは勿論気持ち悪いが、何より触っている男自身が気色悪い。
きっと、男の脳内では私に向けての卑猥な妄想や言葉が飛び交っていることだろう。
悔しいやら怖いやらで涙が滲んできた。
それでも叫ぶ勇気が出ない…
誰か…
「おい!お前!次のバス停で降りろ!」
その声と同時に私をさわる不快な感触が消えた。
振り返れば、胸をときめかされる程のイケメンが痴漢男の手を掴み上げていた。
年の頃は30代前半くらいだろうか。
長身に黒いスーツをビシッと着こなし、無精髭を生やしていはいるがそれが一段と男らしさに拍車をかけていて、テレビから出てきた様な端正な顔に見惚れてしまう。
「お前も次で降りろ。」
見惚れていたせいで、それが自分に発せられた言葉だと気付くのにワンテンポ遅れてしまった。
「あっ…はい!」
や、やばい!こんなイケメンに助けられちゃうなんて!
痴漢にあったのはマジ最悪だけど、こんなイケメンと知り合えたんなら痴漢にあったことも悪くないよね!
なんて、バカなことを考えた私は本当にバカだとこの後思うことになる。
「ほらさっさと降りろ。」
次のバス停に停まり、腕を掴まれながらイケメンの前をもたもた歩いていた痴漢男が降りるよう急かされる。
すると、焦って足が絡まったのか、痴漢男は暑いアスファルトに降り立った瞬間豪快に転んだ。