強引な彼の甘い溺愛に囚われて!

進学校だというのにそれなりに反した格好と雰囲気。

どうも馴染めそうになかった。

ゆきのは積極的にどんどん男子達の輪に入っていく。

そんな雰囲気に居辛くなってしまった私はゆきのに廊下に出る、と一言告げて教室から飛び出した。


もう嫌だよ……!

あんなチャラい系ばっかり集まったクラスに入ったなんて!

女の子もけっこう派手だし凄いの一言に尽きる。

ゆきのはそれに紛れるようになってたけど、自分はあそこまでではない。

タイプがあまりにも違いすぎる。

クラス運のない自分の運命を呪うしかなかった。

ブレザーのポケットから携帯を取り出し時間を確認すると、まだ教室集合の時間までは十分ある。


教室に戻ってもつまらないから…

しばらく学園内を歩いて探検しよう!

いろいろと自分で見て歩いて覚えたほうが早い、という結論に達した。


朝昇降口でもらった学園の見取り図や学校側からの挨拶など、さまざまなことが記載されたパンフレットがポケットに畳まれたまま入っていたことを思い出して早速校内探検へ。


少しだけ気持ちが楽になってきた。
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