強引な彼の甘い溺愛に囚われて!
「ほおーここに会議室と保健室ね」
地図を見ながら校舎内をゆっくり見渡す。
設備が半端なく整っておりいろんなところに目を奪われる。
綺麗な校舎だなぁ……
窓際に寄って下に視線を移せば吹き抜けになっていたりと中庭も存在しているようだった。
今度ゆきのを連れて行ってみよう!
さきほどまで暗かった気持ちも今は晴れ晴れとしていてテンションがどんどん上がってきた。
歩いても歩いても広い学園内はどこへでもたどり着く。
ないとは思うが、そのうちクラスまで戻れなくなったりして。
なんて優雅に学園探検を始めたわけだが。
……どうやら私は学園を甘く見すぎているようだった。
「…うわーん!ここ何処ー!!?」
道なりに歩きそれなりに地図を見て来たはずなのに……
それなのに、どうやら迷子になった私。
どうしようもないお馬鹿がここに一名。
さっきの予感が的中してしまった。
時間だってそろそろないから戻ろうと思ったのに。
近くに案内図がないか、ときょろきょろ見回すがここが何処かも分からないため何を頼りにしていいのやら
目印すら見つからない。