強引な彼の甘い溺愛に囚われて!
ベッドに寝転がっていた体をガバッと起き上がらせて声を上げた。
本当に…?
西野君がとうとうゆきのに告白?!
『だから明日の帰り、二人っきりにさせてやりたいな、と』
「うんうん。私も協力するよ!」
なんたって親友の恋路が懸かってる一大事、協力しないわけがない。
ゆきの驚くだろうなぁー…
でも両想いなんだからきっと大丈夫。
なんだか自分のことのように嬉しくなって私はニヤけが止まらなかった。
「俺も、康史もゆきのも良い奴だと思うから二人が上手くいって欲しいんだよな」
友達思いな凪君の声から滲み出る優しさに私も心が温かくなる。
「上手くいって欲しいね」
『ああ。マキは俺と一緒に帰ろう』
「うん!…っえええ?!」
『……嫌ー…だった?』
俺とは帰りたくないかー…そうかそうか。と小さく呟いているのが聞こえて私は慌てて弁解した。
「そんなことないよ!凪君、一緒に帰ろうね!!」
『ははっ!そんな気合い入れて答えてくれなくても良いよ。じゃーね』
「うん、おやすみなさい」
耳から携帯を話して一度だけ深呼吸をした。
ドキドキと心臓がうるさい。
成功しますように!
パンッと両手を合わせてゆきのの恋路を祈るのだった。