強引な彼の甘い溺愛に囚われて!
「マキはそのお義兄さんのこと好き?」
「へっ?!」
「あー好きなんだ?」
「ち、違うよ!好き…って聞かれたら好きだけど、別にそんな…」
慌てて弁解しようとしたのが逆にマズかったのか、凪君は少しだけ寂しそうに笑うと足を止めた。
「そんな焦って答えなくてもいいよ。逆にバレバレ」
「うーん……」
男の子とこんな恋バナをしたことがないのも要因の一つかもしれないがとても恥ずかしい。
顔を真っ赤にして俯いていると、ブレザーのポケットが微かに揺れた。
それは凪君も同じだったようで、二人同時に携帯を取り出すと…
「な、凪君!ライン!」
「おおー…やったなぁ」
それぞれからラインが届き、二人一緒に写った写真が添付されたその内容には"付き合うことになりました。ありがとう"と一言添えられていた。
「良かった、本当に…よかった」
ゆきの、よかったね。
ホッとして何が起こったのか。
「あ、れ…?」
「わー嬉しくて泣いてやんの」